ふたば内科眼科糖尿病クリニック

 
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コラム - 2020年2月アレルギー性結膜炎

Allergic conjunctivitis

- Allergic conjunctivitis -アレルギー性結膜炎

今月は、眼科コラム 「アレルギー性結膜炎」についてお話しします。

毎年、2月中旬頃から花粉症に悩まされる方も多いのではないでしょうか?
今年は例年に比べるとそれほど花粉の飛散量は多くないと予想されていますが、花粉が飛び始める時期が早く、ピーク時期が長くなると予想されています。すでに、関東ではわずかながら飛散が確認されているところもあるため、本格的な飛散が始まる前に早めの対策をしましょう。

アレルギー性結膜炎とは?

アレルギー性結膜炎とは、目の表面に花粉やダニなどのアレルゲン(アレルギー反応を引き起こす物質)が付着して、結膜に炎症を起こす病気です。いわゆる花粉症として発症する季節性アレルギー性結膜炎や、季節は関係なくアレルギー症状を呈する通年性アレルギー性結膜炎があります。
日本ではスギをアレルゲンとした花粉症を代表として、およそ2,000万人の方がアレルギー性結膜炎だと考えられています。
またアレルギーが原因として発症する病気であることから、アトピー性皮膚炎など他のアレルギー性疾患を合併していることもあります。
アレルギー性結膜炎は長期間にわたる対処が必要なことから、うまい付き合い方が求められる病気です。

主な症状

アレルギー性結膜炎の主な症状

アレルギー性結膜炎の主要症状は、眼のかゆみや充血、目がゴロゴロするといった異物感、目やにや涙の増加などです。これらは季節性と通年性ともに共通していています。日常生活を送る上で常時みられるため、授業に集中できない、仕事が手につかない、などの影響が生じることもあります。
またアレルギー性結膜炎では、目がかゆくて頻繁にこすってしまうため、角膜を傷つけてしまい視力低下をおこすこともあります。

検査・診断

アレルギー性結膜炎は多くの場合、自覚症状と他覚所見(医師の視診)によって診断を行うことが可能です。そのほかにも既往歴(毎年同じ時期になると症状があらわれるなど)の確認が、重要な診断材料となります。アレルギー性結膜炎の検査では血液検査を実施することで、補助的に血液の中のIgE抗体の量を調べる場合もあります。

治療

アレルギー性結膜炎では、薬物を用いた対症療法に加え、アレルゲンとの接触をなるべく避けるといった予防策が重要になります。

薬による対処療法

薬による対処療法

薬物療法では日常生活に支障がないよう、かゆみなどの症状を軽くすることが中心となります。
主に抗アレルギー点眼薬を使用しますが、重症の場合にはステロイド点眼薬を使用する場合があります。抗アレルギー点眼薬には、抗ヒスタミン薬とケミカルメディエータ遊離抑制薬に大きく分類されますが、現在は抗ヒスタミン薬の点眼薬が主流となっていて、かゆみや充血に対して即効性があるといわれています。
また、防腐剤の有無やしみるもの・しみないもの、点眼回数など、点眼薬によって特徴がありますので、患者さんに合った点眼薬を使用するのがよいのではないでしょうか。

日常生活でできる花粉対策

日常生活でできる花粉対策

アレルギー性結膜炎では花粉が原因となることが多いため、アレルゲンに触れないようゴーグルやマスクをする、外出から帰ってきた際には家に持ち込まないよう玄関先で花粉を払う、外で干した洗濯物や布団は花粉を払い落としてから取り込む、などの対策も重要です。

毎年症状に悩んでいる方は「初期療法」を

毎年花粉症の症状に悩まされている方は、「初期療法」が行われる場合があります。
症状が出る前、花粉が飛散する時期の約2週間前から、抗アレルギー点眼薬による治療を始めます。
初期療法によって花粉飛散時や飛散ピークのときの症状が軽くなります。抗アレルギー点眼薬は比較的副作用の少ない薬ですが、眼科医の指示に従って使用することが重要です。

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